栄光の旗
貧困や気候変動、不平等。
世界中の問題を、2030年までに解決する。
世界中の誰一人、取り残さない。
SDGs(持続可能な開発目標)のコンセプトは、
関西創価学園がめざす「世界市民の育成」と
深く共鳴しています。
学園から巣立ち、持続可能な未来を切り拓いている
17人の卒業生たちを紹介します。
創価大学
国際教養学部 講師
内海 友子(27期)
途上国の貧困削減に貢献できる経済学者を志し、世界銀行に勤務していた時から、貧困層に多いインフォーマル労働者等の問題を研究しています。研究成果が今後の途上国における政策形成に貢献していくことをめざしています。
国際連合世界食糧計画WFP協会
岡田 千絵(27期)
国連WFPの支援窓口で日本に住む人に途上国の飢餓や貧困について情報発信をおこない、苦しむ人たちへ支援の輪を広げるための活動を展開。10人に1人が飢える世界。命の糧となる食糧を一人でも多くの人に届けられるよう取り組んでいます。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
アソシエイトプログラムサポートオフィサー
小出 真理子(29期)
難民を対象にした保健政策の改善:データ分析や保健プロフジェクト管理・報告書作成を担当。健康課題やサービスへのニーズを把握しながら、尊厳を持って生きられる医療サービスの提供をおこなっています。
世界銀行本部
教育専門官
国本 静(29期)
欧州・中央アジア地域担当の教育専門官として、教育政策の研究や教育事業投資をおこなっています。より質の高い教育が、特に社会経済的に不利な立場にいる人々に行き届くような教育投資に取り組んでいます。
国際機関勤務
広田 美和子(33期)
アフリカでは国際機関のモザンビーク事務所で、武力衝突等により国内避難民となった女性・少女への人道支援に従事。現在はジェンダー平等と女性のエンパワーメントを推進する国際機関・本部にて、政府間調整等を支援しています。
株式会社東京設計事務所
技術士(上下水道部門)
山岸 雄輝(36期)
上下水道コンサルタントとして、浄水場・下水処理場等の設備設計に従事。上下水道は大切な生活インフラであり、水循環など自然環境の保全にも関わりが深い。持続可能で安心安全な継続のため、日々仕事に取り組んでいます。
カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社
乾 正樹(20期)
世界展開する太陽電池メーカーにて、企業が利用する電気のカーボンフリー化をサポートする営業をおこなっています。製品の販売がSDGs達成に直結する仕事ですので、新たな需要開拓に挑戦しています。
トヨタ自動車株式会社
Lead of Robotics
高岡 豊(24期)
次世代人共生ロボット開発チームのテックマネージャーとして最新のAI・ロボット技術の研究開発をリード。ロボット技術を利用することで、人の能力を拡張し、より自分らしい生活ができると信じ、日々研究開発をおこなっています。
東京海洋大学
海洋工学部 教授
久保 信明(17期)
スマホやカーナビで利用されているGNSS(衛星測位システム)についての研究教育活動に従事。特にセンチメートル級の精密な位置精度を、様々なプラットフォーム(船舶や自動車・建機、ドローン等)で安定して実現できるよう研究しています。
フォーティネットジャパン合同会社
弁護士
北田 美由紀(28期)
グローバルに展開する外資系企業の法務部で国際企業法務に携わっています。弁護士会では、ハンセン病問題への取り組みの一環として、都内の中学校・高校を訪問し、差別や人権について一緒に考える授業をおこなっています。
鹿島建設株式会社
山本 光一(38期)
災害に強く、楽しく国際的な観光文化都市「渋谷」の実現をめざし、渋谷駅の乗車ホームの移設・拡幅、駅コンコース拡充工事などに取り組んでいます。駅の機能更新と再編、駅ビルの再開発を一体的におこない、人々が安心・安全で快適に利用できる社会インフラを創造します。
日本食研ホールディングス株式会社
渡瀬 花摘名(37期)
スーパーや外食店等へ商品だけでなく、メニューや売場も含めた提案営業をおこなっています。また食を扱う企業の責任として、フードロス削減にも取り組んでいます。単にたくさんの「モノ」を売るのではなく、お客様に貢献できる「コト」を売ることを大切にしています。
緑の気候基金(GCF)
プロジェクトオフィサー
富永 文彦(29期)
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に基づく資金供与の制度の運営を託された緑の気候基金(Green Climate Fund:GCF)において、開発途上国の温室効果ガス削減(緩和)と気候変動の影響への対処(適応)を支援する仕事に取り組んでいます。
株式会社ブルーサイエンティフィック新上五島
最高技術責任者(CTO)
長尾 宣夫(17期)
人の様々な疾患に効果がある有用物質を作る微細藻類を陸上で生産する技術開発に取り組んでいます。天然魚類資源の産卵・生育場所である海の天然藻場を保全・破壊しない新たな水産業を創出することで、沿岸経済の活性化をめざしています。
空間情報コンサルティング会社勤務
野口 英之(17期)
航空機による空からのレーザ計測等により、森林の状態や地形等を詳細に解析。森林管理や林業に役立つデータを整備しています。林業の活性化のためにICTを活用して適切な情報を提供し、森林保全にも貢献しています。
独立行政法人国際協力機構(JICA)
ザンビア事務所
加藤 真一郎(39期)
多くの難民を受け入れてきたザンビアにて、出身国への帰還を希望せず留まる元難民の支援をおこなっています。難民でも国民でもない曖昧な立ち位置の元難民に対し、行政サービスの享受や再定住手続きの改善など、政府が行うザンビア国民への統合事業をサポートしています。
コンサルティング会社勤務
SDGsコンサルタント
玉木 巧(32期)
世界の課題解決には企業の土台変革が必要と考え、企業のサステナビリティ方針の策定支援、SDGsの重要性を啓発する講演会を実施。SDGs関連メディアへの出演・番組監修をおこなう傍ら、SNSを活用してSDGsの最新情報を発信しています。
健康増進のために、食事は大切な要素です。
関西創価では、小学校から高校までの成長期を、生涯にわたる健康づくりに必要な知識や習慣を身につける時期と捉えています。発達段階に応じて、健康で丈夫な身体をつくるための食事提供と、食に関する適切な知識を身につけるための取り組みをおこなっています。
小学校の6年間は心身の発達が著しい時期。
好き嫌いが多い児童でもおいしく給食を食べてもらうために、たくさんの工夫をしています。
▶︎魚編
児童が魚を苦手に感じる理由は、くさみや味、パサパサ感。特に魚独特のくさみは、大きな要因の1つになっています。その対策として前日から生姜や味噌、にんにく、柚子などに漬け込む下処理をおこない、おいしく食べられるようにしています。
また、調理方法にも工夫が。例えば青魚は、蒲焼のような甘辛い味付け等にすることで、食べてもらえる傾向にあります。その他、トマト煮やクリームシチューの中に焼いた魚をほぐして入れるといった工夫もしています。ほぐすことで魚を一切れ食べるよりも存在感が薄れ、食べやすくなります。
▶︎野菜編
野菜が苦手な理由は、においや食感、苦みという児童が多いです。その対策としてすべての野菜を下茹で。野菜の種類ごとに茹で時間・煮込み時間を調整し、児童が食べやすい硬さにしています。硬さが残っている野菜は食べにくく、児童が敬遠する傾向にあるためです。
また、苦みのある野菜は他の食材と和えて使用。児童が苦手である一方で栄養素の豊富な食材でもあるので、少しずつでも食べ続け苦手を克服してもらえる工夫をしています。
中学校の3年間は大人の体へと成長していく時期。必要な栄養素をしっかりと摂ることが大切です。
味覚が成長するこの時期に食の知識を学びます。
▶︎学びながら楽しむ食事
食事を楽しむことはしっかりと栄養を摂り、知識を深めることにつながります。食材や味付け等を工夫したオリジナルメニュー、毎月1回実施している「お楽しみ給食」、日本各地や世界各国の料理を提供する「ご当地メニュー」、創立記念メニューやオリジナルふりかけ等、楽しく栄養を摂れる取り組みがもりだくさんです。
今年度は本校の開校50年を祝うイベントを実施。「開校50年ウィーク」として毎日喜んでもらえるメニューを提供しました。食の楽しみをアピールした給食の提供を通して、学びや成長を促すことができるように取り組んでいます。
▶︎知識を学ぶ
在学中の3年間で「栄養バランス」「野菜」「和の食材」の3つのテーマを学べるプログラムを実施しています。今年度のテーマは「栄養バランス」です。月に一度、管理栄養士による講話をおこない、定期的に食の知識に触れる機会を設けています。
また、年に一度セミナーを開催。本年は、「好きなものばかり食べていいの?〜栄養バランスは元気の源〜」と題して、1日3食の食事をする重要性や栄養素の組み合わせ等について学びました。
高校生は一人の大人へと自立していく時期。
自らの健康面を考慮した食事を摂ることができるようにしています。
▶︎バラエティに富んだ選択肢
高校の食堂で提供している食事はAランチ・Bランチ・カフェランチ・カレーの4種類。Aランチは野菜をしっかりと摂りたい人向け。ご当地メニュー等も提供しています。Bランチはエネルギーをしっかりと摂りたい人向け。運動部に所属している生徒等がカロリーと栄養素を十分に摂れるメニューです。カフェランチは少量でも栄養がバランスよく摂れるメニューを提供しています。カレーはすりおろした野菜を入れる等の工夫で栄養が摂れるように配慮しています。特に関西創価オリジナルの調理を施した学園カレー、学園唐揚げ等の「学園」を冠したメニューが人気を博しています。食事を楽しんでもらえる取り組みとして、今年度は開校50年のイベントメニューも実施。食を通して世界に目を向けてほしいと、SDGsに関連した「もったいない定食」等も企画しています。
▶︎自立していくための準備
適切な食事を真選ぶ力をつけるためには知識が必要です。高校2年生の家庭科の授業は、その知識を蓄える取り組みの1つです。この授業では、献立作成についての講義を受け、その後、夏休みを利用して生徒が献立を作成します。その各献立をクラス内のグループディスカッションを通して競い、優勝したメニューが3学期に食堂で提供されます。