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栄光の旗No.49

学園生のビブリオバトル

小学生による本紹介
『バッテリー』あさのあつこ

誰かと協力することの不安を、勇気に変えてくれる。

 突然ですが、質問です。クラブ活動などで誰かとペアを組む時、「この子はちょっと怖いから嫌だな」と思ったことがある人はいますか? そんな皆さんにおすすめする本は、あさのあつこ作『バッテリー』です。
 広島と岡山の県境に引っ越してきた中学1年生のたくみ。彼は野球部でピッチャーをしていました。ある日、彼は同じ歳とは思えない大きな身体のキャッチャー・ごうに出会います。たくみは「僕達ふたりなら最高のバッテリーになれる」と信じ、バッテリーを組みます。しかし、ごうは自分の気持ちを素直にいえず皆に正直になれない一面もあります。でもたくみはごうに自分の気持ちをぶつけます。「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。子どもだとか小学生だとか中学生だとか関係ないこと全部すてて俺の球だけを見ろよ」大人をも動かす少年たちの物語です。
 いや、ちょっと待てよ。僕・私は野球のことなど興味がない、と思った人もいるかもしれません。でも大丈夫です。野球のことなど興味がないし、何も分からないと思っている人も、読んだあとには「とても面白かった!」「野球のことがなにも分からなくてもとてもわかりやすい!」と必ず思うはずです。あなたはこの主人公のことをどう思いますか?
 『バッテリー』、ぜひ読んでみてください。

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